アマルガムという詰め物の材料をご存じでしょうか?
アマルガムとは「歯科用水銀アマルガム」の略で、主に虫歯治療のため、歯に充填される歯科治療材料です。
さくら歯科に治療に来られる患者様のお口の中にもアマルガムが入っている方は少なくないのですが、見つけたらお知らせして、体への影響についてお話するようにさせていただいております。
普段は話すと長くなってしまうので、あまり詳しくはお話できないので、今日はアマルガムの影響についてお話させていただこうと思いますぴかぴか(新しい)
少し難しい話も入っているので、難しかったらピンク色の文字を中心に読んでくださいねモバQ
アマルガムは健康保険の適用材料として認定されており、70~80年代には一般的に広く使用されていたのですが、銀・スズ・銅・亜鉛、水銀などが含まれる合金で、水銀が高濃度に含まれていて、お口の中で劣化し、腐食しやすい傾向があるため、人体に影響を及ぼすおそれがあることから、現在ではあまり使用されていません。
アマルガムが腐食するのは、唾液が電解液として作用するからで、その他には、果物・野菜・コーヒー・お茶などの酸も、化学反応を引き起こす要因となります。また、アマルガムは物を噛む際など摩擦が生じた時に、その熱で水銀を含んだ蒸気を発生するともいわれます。
その結果として、水銀の粒子や水銀の蒸気が体内に流出し、自覚のないままに吸収され、腎臓、肝臓、脳などに蓄積される可能性があるのです。
水銀の有害性は広く知られていますが、お口の中の水銀化合物は、全身の健康にどのような悪影響を及ぼすのでしょうか?
まず、口腔内の他の歯科材料による金属アレルギーと同じように、イオン化した水銀化合物が体内に入り、蛋白質と結合すると、それによって過剰反応が引き起こされることになります。
アトピーのような皮膚の炎症や、手のひらや足の裏などに掌蹠膿疱症という水泡状の湿疹が繰り返しあらわれたりします。
それから、蒸発した水銀の蒸気を吸い込むと、すぐに組織の中に吸収されて細胞膜を通って拡散してしまいます。水銀は、人体に有害な物質の中でも神経毒性の強い物質です。全身にあらわれるさまざまな不快な症状――感覚異常・不眠・神経的なイライラ・頭痛・めまい・アレルギー・原因不明の痛み等――は、もしかしたらお口の中のアマルガムのせいなのかもしれません。
実際、アマルガムを除去することで症状が改善されるケースも、少なくありません。
また、子供を希望する女性や妊産婦の方にとっては、アマルガムはさらなる危険を秘めているといえます。
水銀のために妊娠しにくくなるという報告があるうえに、水銀が胎児や母乳にまで届く怖れがあるというのです。
事実、1998年4月、イギリス厚生省は妊婦にアマルガムの詰め物をしないように警告を発しました。医療先進国のスウェーデンでも、1987年に政府が同様の発表をしています。
アメリカでも、アマルガムを規制する流れは起きています。
コロラド州ではアマルガム充填の制限が法制化されていますし、メーン州、アリゾナ州では、歯科医師が水銀の潜在リスクに関する詳しい情報を患者に提供することが義務化されました。カリフォルニア州では、アマルガムを危惧する消費者団体などから複数の訴訟が起きています。昨年11月には、カリフォルニア州知事が水銀を使用した体温計などの、水銀撤廃の法制化に向けて法案が提出しました。
日本でも近年、「歯科用水銀アマルガムに関する質問主意書」が国会に提出されています。
それに対する厚生労働省の答弁書によると、現時点では、アマルガム充填とアトピー性皮膚炎との間に因果関係があるかどうかは明らかではないこと、アマルガムは歯科素材としての有効性が認められており、歯科医師が個々の患者の特性を十分考慮しながら使用するものであるから、現段階では使用を禁止することは考えていないが、今後とも、情報収集など適切な医療の提供の推進に努める旨などが、述べられています。
アマルガムの歴史は古く、かつては、ほとんどの歯科医院で一般的に使用されていました。
今でも、医院によっては使用される場合もありますし、歯科医師によっては、従来同様、有用で害のない材料だという立場をとられる方もいます。
手軽で使いやすい材料ではありますし、また、水銀が神経に作用するため、痛みを吸収してくれる役割があることも確かです。昔、傷薬としてよく使われていた、いわゆる「赤チン」も、痛みを抑えるために水銀が含まれていましたが、水銀の害を懸念して現在では使用されることはありません。歯科でのアマルガム使用の減少も、ちょうど同じ時期にあたります。
またアマルガムは、お口の美しさ、審美的な側面から見ても、あまりお勧め出来ません。
アマルガムを詰めた部位が、黒ずんだ銀色で目立つのはもちろんですが、歯や歯茎の色まで変色させる場合があるのです。
アマルガムの成分が溶け出して、歯髄、歯面から組織に着色因子が取り込まれて起こるもので、このような場合は、著しく黒ずんでいるのが特徴です。
このようにア丸ガムは水銀、金属アレルギー、歯と歯茎の変色の問題がありますが、最近では、それに代わる様々な新しい材料が開発され、使用されています。
虫歯にはなっていなかったり、現在自覚症状はなくても、現在お口の中にアマルガムがあるならば、それを除去し、より安全な材料に代えることは、お口のみならず体全体の健康にとってよいことだと思いますぴかぴか(新しい)