赤ちゃんは生まれてきたときには、お口の中には虫歯菌はいません。つまり無菌状態なのです。しかし、歯が生えてきてお子さんが大きくなって気付いたら虫歯になっていた。なんてことはありませんか?

3歳児の約40%は虫歯になっているというデータもあります。

生まれたばかりの赤ちゃんには虫歯が無いのになぜこのようなことがおこるのでしょうか。
生後19~36ヶ月の間に赤ちゃんが虫歯菌に感染してしまうからです。
感染経路は主に母親、父親などの大人からです。

主な経路はこのようなものが考えられます。

◎ 食事のときのスプーン、食器などの共有

食事のときに大人が使っているスプーンで食べさせたり、同じ食器で回し食べたり、同じコップを使用することで間接的に虫歯菌を子供に移してしまいます。

◎ キスなどのスキンシップ

赤ちゃんが可愛くてついついキスをしてしまう。親の口から子供の口へと感染してしまいます。

◎ 食べ物を噛んで与える

子供に食べさせやすいように噛んでからあげる。温度の確認をするために口で確認したりすると感染の原因になります。もともと食べやすいように小さく切ってあげ、子供専用の食器やスプーンを使い親は口をつけないよう注意してあげましょう。

これらのことを注意してみて下さい。

あまり神経質になりすぎてスキンシップが減ってしまうのは良くありませんが、少し注意して生活してみて下さい。子供の世話をすることが多い親の虫歯菌が多ければそれだけ子供に感染する確率が高くなります。頻繁にこれらの行為を行ってしまわないようにしましょう。

逆を言えば、虫歯菌が少ない親からは感染する確率が減るということです。

ですから親もお口の中を健康な状態に保つことが大切になってきます。どんなに注意してもいつかは誰かの虫歯菌に感染してしまうかもしれませんが、まず身近な親達からの感染を防ぐ事が、虫歯からお子様を守る第一歩になるでしょう。

このような状態を招かない為に、妊娠中からお口の中の菌を減らし清潔に保とうとする「マタニティ歯科」という分野で治療を行っている歯科医院もあります。お腹に赤ちゃんがいる時や、赤ちゃんの時から気を付けていけると良いですね。