親知らず(智歯)は、思春期後半から二十歳を過ぎたぐらいから生え始める事が多いと言われています。
最近では、物を食べる時によく噛むことが少なくなってきたためか顎の小さい人が増えてきています。
そのため、親知らずが生えてくるスペースが確保できないので生えてこないまま骨の中に埋まってしまったり、斜めに生えてきてしまったりしてしまいます。
親知らずについてWikipediaより→

また親知らずは一番奥の歯なので歯ブラシが届きにくく、特に斜めに生えてしまった歯は虫歯にもなりやすい歯となります。
親知らずが虫歯になってしまうと、一番奥の歯ということもあり、虫歯の治療をする際、器具が届かないなどの理由で抜歯をしなければいけなくなることがあります。
少し磨きにくいかもしれませんが、鏡などを見ながらタフトブラシなどを併用し、細かく磨いてあげましょう。

《親知らずの病気》
親知らずには、虫歯以外にも智歯周囲炎という病気があります。
智歯周囲炎とは、親知らずが生えてくるときに、完全に生えてこなかったり、斜めに生えてしまったために、食べかすなどが親知らずの周りの歯ぐきや隣の歯との間に入り込み不潔な状態になることで起こります。
症状としては、歯ぐきの周りが赤く腫れ、噛んだり物があたったりすると痛みがあり膿がでてきたりします。
その他にも、口が開きにくくなったり、つばなどを飲み込んだ時にのどに痛みを感じることもあります。
さらに症状が進むとほとんど口が開かなくなり、頬や顎の下まで腫れてきたりします。
このような症状が出てきて適切な処置をしない場合、骨膜炎や蜂窩織炎を発症することがあります。
治療の方法としては、歯ぐきの周りをよく洗浄し、清潔にした後抗菌薬を投与します。
膿がたまっている場合は切開することもあります。
症状がなくなった後、原因となった歯を抜歯します。

《ティースバンク》
親知らずが健康な場合でも抜歯を希望される方も多いと思います。
その”健康な歯”そのまま捨ててしまうにはもったいないですよね?
そこで、【ティースバンク】歯の銀行に預けるという方法があります。

ティースバンクとは、健康な歯を冷凍保存しておくというシステムです。
冷凍保存した歯は将来、事故で歯を失ってしまったり、重度の虫歯になって歯を抜かなければならない時などに解凍して再利用することができます。
例えば入れ歯やインプラントの代わりに抜けたところに移植することができます。
冷凍保存が可能な歯は、移植しても生着が可能である健康な歯に限ります。

このように、親知らずには良い面も、悪い面もありますが、親知らずが生えてきている方はぜひ自分の親知らずはまっすぐ生えてきているか、斜めに生えているかなど観察してみてください。